スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

水たまりパンチラの幾何光学

あけましておめでとうございます(遅)
当変態ブログ2010年最初の記事は、科学技術ブログとしての原点に立ち戻り、光学の話題から始めることにしましょう。

中学生マインドをお持ちの皆様の中には、水たまりパンチラに萌える方もいらっしゃることと思います。これはすなわち、水たまりのそばに佇むスカートを穿いた女の子、水面に目をやると、そこには水面に反射したスカートの中身がくっきりと、というようなバカシチュです。空を飛ぶパンツで有名なバカアニメ「そらのおとしもの」でも、該当するシーンがあったと記憶しています(正確にははいてない状態でしたが。。)。今回の記事では、水たまりパンチラの発生条件を、幾何光学を使って考察していきます。

#ずっと昔にあった、階段でぱんちらを拝むための幾何学を丸パクリしたやつです。フレネル方程式に言及してちょっとだけ中学数学以上のことをやるので、ご勘弁願います。



水たまりパンチラの幾何光学

まず最初に、水たまりパンチラが発生する条件について考察していきましょう。
水たまりにぱんつが映るというのは、すなわち、ぱんつから出た光が水面に反射し、観測者の目で捕らえられるということを意味しています。これを説明したのが次の図です。絵心がないのは仕様です。

まず、女の子と観測者が十分近づいている場合の光の経路を、青い線で示します。光はスカートをかわして水たまりで反射され、観測されます。つまり、女の子に十分接近すれば、水たまりぱんちらを拝むことができます。女の子と観測者の距離が遠い場合はどうでしょうか。この場合の光の経路を、赤い線で示してあります。ご覧のように、ぱんつから出た光はスカートに阻まれ、観測者に届くことはありません。女の子からの距離が遠いと、ぱんちらは拝めません。

それでは、パンチラが見える・見えないの境界線はどこにあるでしょうか。それは、ぱんつから出た光が、ギリギリスカートをかすめて観測者に届く場合です。この状態を、便宜的に「臨界パンチラ状態」と呼ぶことにしましょう。臨界パンチラ状態での光の経路を、緑の線で示しました。臨界パンチラ状態についての考察を行いましょう。

pantiraoptics1.png

幾何学的な配置を、次の図で示します。以下の4パラメータを与えられたものとします。地面からぱんつの下端までの距離を、ぱんつ高pと呼びます。同様に、地面からスカートの下端までの距離を、スカート高sと呼びます。また、ぱんつの中心から地面に降ろした垂線と、スカート下端までの距離を、スカート幅wと呼びます。そして、観測者の目の高さを、視点高eと呼ぶことにしましょう。

続いて、求めるべき量にうつります。まずは、女の子と観測者の間の距離Dです。特に今回、臨界パンチラ状態での女の子・観測者間の距離のことを、「臨界パンチラ視認距離」と名付け、D0と呼びましょう。また、このときの光の入射角・反射角を「臨界パンチラ角」と名付け、θ0と呼ぶことにしましょう。

問題設定が整いました。下図のような条件で、p,s,w,eを用いて、D00を書き下します。
pantiraoptics2.png

とは言ったものの、これを解くのは極めて簡単で、中学で習う幾何学の知識があれば一発です。
D0=w(p+e)/(p-s)
tanθ0=w/(p-s)
となります。
適当にそれっぽい数値として、p=70(cm),w=15(cm),s=40(cm),e=160(cm)を代入すると、D0は115cm、θ0は27度程度となります。つまり、女の子と1メートル以上接近すれば、水たまりパンチラを拝める、とそういうわけです。遠くからぱんつを眺めるのは無理そうですが、どうにか接近する手段を手に入れれば、水たまりぱんちらを拝みほうだいです。やりました!次の雨上がりの日は、全国の水たまりという水たまりに変態さんが群がりますね!

……果たして、本当でしょうか。光線の軌道に関する考察は、これでOKです。しかし、ぬか喜びする前に、光が水面で反射するという事実を、もう少しまじめに考える必要があるのです。


無情なる光の物理学-フレネル方程式-

水面に入射した光は、一部が反射すると同時に、一部は水中に透過します。今回の問題設定では、透過した光は地面に吸収されて消えてしまうでしょう。ですので、入射した光のうち、どの程度の量が反射されて、観測者の目に届くのかを知る必要があります。光の反射量が少なければ、いかにステキな位置にスタンバイしていても、パンチラ映像が暗くてよくわからない、ということになってしまうのです。

実は、反射率は入射角に応じて変化することが知られています。反射率を、入射角の関数として記述したものが、フレネル方程式と呼ばれている数式です。リンク先を見るとわかりますが、反射率は、入射角と媒質の屈折率によって決定されます。しかし、フレネル方程式の形はちょっとややこしいので、数式は出さずに、グラフを描いてしまうことにしましょう。パラメータとして、空気の屈折率を1、水の屈折率を1.33としました。

#ぱんつに反射した光は自然光である(偏光していない)と考えられます。日本語版Wikipediaでは、自然光の反射率に関する記述が乏しいので、Wikipedia英語版のフレネル方程式に関するページを参考にしました。

fresnel.png

これを見ると、入射角が90度近い、つまり水面スレスレに入射する光の反射率は高くなっています。一方、入射角が0度、つまり水面に垂直に入ってくる光の反射率は非常に低いことがわかります。0度での反射率は0.02程度です。水面に対して垂直に入射する光はほとんど反射せずに、水中に透過してしまうのです。

それでは、先ほど求めた、臨界パンチラ角での反射率はどうでしょうか。27度に対する反射率は0.021程度、垂直入射の場合とほとんど変わりません。つまり、せっかくパンチラを拝めるポジションをキープしても、水面に映るぱんつは暗くて見えない、ということになりかねないのです。スカートを避けるために女の子に近づけば近づくほど、ぱんつの映像は暗く見えなくなってしまうのです。人間のぱんつに向けた飽くなき探求心も、冷徹無情な物理法則の前では白旗を降らざるを得ないのです。

#まあ、もしかすると、人間の眼がハイスペックにものを言わせてなんとかぱんつを認識してしまうかもしれませんが。

それでは、まとめましょう。
水たまりパンチラを拝むためには、スカートの鉄壁防御をかい潜るために、ある程度女の子に近づく必要があります。女の子との距離は、典型的な値では1メートル程度です。
ところが、女の子に近づくと、ぱんつから出た光は、水面に対して垂直に近い角度で入射します。このとき、光はほとんど反射しません。そのため、せっかくのパンチラが暗くて見えない可能性が高いです。

もしかすると、パンツとスカートの幾何学と、マクスウェル方程式に支配される鉄壁の反射法則の間に、どうにかぱんちらを拝める領域が存在するのかもしれません。しかし、その探求は後進の賢者に譲ることとしましょう。

……などと長々と書いてきましたが、そういえば私はぱんつには全然興味なくてむしろ中身が重要であるということを今思いだしました。まあ、パンチラとかどうでもいいですよね。
スポンサーサイト

Into the Boid

Boidと非平衡相転移
鳥などの群れの動きを、単純なアルゴリズムでそれっぽく見せる手法に、Boidというものがあります。鳥を模したエージェント(boid)に、
  1. エージェントがたくさんいる方向に向かう
  2. まわりのエージェントと向きを揃える
  3. エージェントと近づきすぎたら離れる
という、たったそれだけのルールを課してやることで、なんとなく本物の鳥の群れのように見えてしまうというものです。百聞は一件に如かず、Life is beautiful:習作UI: 縁日の金魚を再現してみたに実装例があります。

それだけだと、ふーん綺麗だなあ、で終わってしまうのですが、以下のサイトで、なんとこの系で非平衡相転移現象を見出したという報告が紹介されていました。
Boid にノイズを加えて相転移させた -Swarm of Trials-
これはおもしろい、ということで、今回はboidをいろいろいじくって遊んでみた、というネタを書きたいとおもいます。

Vicsekのモデル
最初にboidの非平衡相転移を報告したのは、
Tamás Vicsek et al. Phys. Rev. Lett. 75, 1226 - 1229 (1995)
Novel Type of Phase Transition in a System of Self-Driven Particles
です。PRLのページはこちら、論文はこちらから入手可能です。

この内容は、上記のSwarm of Trialsさんのサイトで詳しく解説されているのですが、後の説明の関係上、boidの運動に関してのみ図を交えて解説します。

各エージェントの運動は、オリジナルのboidから大きく簡略化したルールにしたがいます。
すなわち、
  • エージェントの速度は周囲の半径rに存在する全エージェントの平均となる
  • エージェントの速度の大きさはつねに一定値vである
さらに、エージェントの速度の向きには、ノイズによる不確定要素が加わります。
このルールによる、i番目のエージェントの運動を数式で表すと以下のようになります(オリジナルの論文とは若干表現を変えてあります)
xi(t+Δt)=xi(t)+vi(t)Δt
vi(t+Δt)=RηA(Σj∈D vj(t))
Aはベクトルの大きさをvにするための規格化定数。Rηはベクトルの向きを±η/2の範囲内でランダムに変更する演算を表します(ようするにノイズ)。Dは半径rのディスクをあらわします。

これを図解すると以下のようになります。青い丸で示したエージェントは、速度を周囲半径rに存在する他のエージェント(緑丸)が持つ速度の平均値にしようとします。
vicsek_model.png

やや擬人化して表現すると、このエージェントどもは、周囲の状況に付和雷同しつつ、(ノイズによって)自分の考えをころころ変える、浮き足立ったやつらです。

ノイズがゼロであれば、時間が経てばエージェントの向きは平均化されて、すべてのエージェントが同じ向きを向いて運動します。これを秩序相と呼ぶことにします。ノイズが十分に大きければ(η=2π)、エージェントは完全にばらばらな向きに動きます。これを無秩序相と呼ぶことにします。ノイズの大きさを変化させると、一方の相からもう一方への変化が生じます。Vicsekは、この変化がじつは相転移である、ということを示しました。(秩序変数、臨界点の存在、臨界指数、ゆらぎ・感受率の発散)

さて、この非平衡相転移現象を、伝統的な平衡相転移とのアナロジーで対応させてみます。Vicsekモデルにおけるノイズは、各エージェントの向きをランダムに揺さぶります。平衡相転移において粒子をランダムに揺さぶる働きがあるのは、温度です。すなわち、ノイズを印加することで生じる秩序相から無秩序相への転移は、
  • 氷を加熱すると水になる
  • 鉄を加熱すると磁石としての機能を失う
といった、温度による秩序・無秩序相転移現象と対応させることができるでしょう。
(前者は1次転移なので、たぶん2次転移である後者やboidの相転移とは性質が異なりますが。まあ、細かいことは気にしない方針で。)

ところで、相転移を引き起こすことのできるパラメーターは、なにも温度に限りません。氷の例を持ち出せば、氷に圧力をかけると氷は融解して水となります。Vicsekモデルでも、密度による秩序-無秩序相転移が報告されています。しかし、ノイズがゼロだと、密度をいくら変化させようが結局は秩序相になってしまい、相転移は起こりません。なんとかして、ノイズが無くても相転移を起こす方法はないものでしょうか。

競合する相互作用の導入
エージェントの速度を決めるルールを、オリジナルから若干変更します。すなわち、
  • エージェントの速度は、周囲の半径r2に存在するエージェントの速度の和から、半径r2以上r1以下のリング領域に存在するエージェントの速度の和を引いたものに比例する。
数式で表せば以下のようになります。
xi(t+Δt)=xi(t)+vi(t)Δt
vi(t+Δt)=A(Σj∈D vj(t)-Σj∈R vj(t))
Aは規格化定数、Dは半径r2のディスク(下図では薄緑色の領域)、Rは外径r1、内径r2のリング(下図では薄紫色の領域)です。
これを図解すると以下のようになります。青い丸で示したエージェントは、緑丸で示したエージェントの速度の平均値を向こうとしますが、紫色で示したエージェントの速度の逆をも向こうとします。
vicsek_AF_model.png


エージェントの速度の大きさは常に一定、ノイズはゼロとします。このようなルールを課すことで、周囲と同じ方向に進もうとする力と、逆方向に進もうとする力を競合させ、エージェントの運動に変化を生じさせようという目論見です。

ここでも擬人化表現を使いますと、こんどのエージェントは、自分の近くにいるやつらには付和雷同するけれども、それより遠くにいるやつらとは仲が悪くてつねに敵対していないと気が済まないようなやつらです。

このルールに従うエージェントの運動を見てみましょう。エージェントはオリジナルと同じく、L×Lのトーラス上を運動します。また、全エージェント数をNとします。エージェントの速度の絶対値はv、時間刻みはΔtであらわします。
計算の条件は、
v=0.03,L=10,N=400,Δt=1.0,r1=1.0
です。

結果
まずは、オリジナルの論文で秩序変数とされている量、vaの時間変化をみていきましょう。vaの定義は、
va=|Σi vi(t)|/Nv
で、エージェントの向きのそろい方を示す指標です。すべてのエージェントが完全に同じ向きを向いている場合に1となり、向きが完全にばらばらだと0となります。

まずは、r2=1.0(=r1)の場合です。これは、Vicsekモデルでノイズがゼロの場合にあたります。横軸に時間、縦軸にvaをとってみます。初期条件は、位置・速度ともにランダムです。計算は1000ステップまで行っています。すると、vaはすぐに1に収束することがわかります。これは、全エージェントが同じ方向を向いていることを意味しています。Vicsekモデルの意味での秩序相です。
r2_10.png

続いて、r2=0.4とした場合を見てみましょう。他の条件はすべて一つ前のものと同じです。
すごく、あばれています。これは一体何を意味しているのでしょう。
r2_04.png
この挙動の意味は、エージェントの運動のスクリーンショットを見てみればわかります。
boid_screenshot.png

上の図で、左がr2=1.0の場合、右がr2=0.4の場合です。r2=1.0では、全エージェントが巨大なクラスタを形成し、同一方向に運動しています。ところが、r2=0.4では、形成されるクラスタのサイズは、r2=1.0のときよりも小さくなっています。各クラスタに属するエージェントは同一の方向に進むのですが、それぞれのクラスタの進行方向がばらばらなので、vaは大きな値をとることができないのです。さらに、クラスタどうしが衝突しても、合体してサイズの大きいクラスタになることはまずなく、分裂するか回避しあいます。

このような挙動を示す原因は、2種類の相互作用を競合させたことにあります。エージェントは、周囲r2の範囲に存在するエージェントと同じ方向に進みたがります。これはエージェントどうしの引力とみなせます。ところが、r2よりも遠くにいるエージェントとは逆方向を向きたがりますので、これは斥力として働きます。クラスタの直径が大きくなると、同一クラスタ内にいるエージェントに対しても斥力が働いてしまうので、クラスタの直径を増やすということは困難になるのです。

上の例からわかるように、どうもこの系のエージェントの運動は、r2を変えていくと、単一クラスタを形成しやすい状態から、単一クラスタを形成しにくい状態へと、定性的に変化するようです。この変化を定量的に扱うパラメータとして、単一の巨大なクラスタを形成するのに要した時間(あるいは、vaが1になった時間)tsを考えます。単一のクラスタを形成できない場合には、ts=∞となりますが、今回は10000ステップまでしか計算を行っていないので、クラスタを形成しない場合にはts=10000としています。さらに、系が秩序だったときには有限の値をとるパラメータを用いたいというこころがあるので、tsの逆数を、この系を特徴づけるパラメータとして採用します。

次の図は、横軸にr2、縦軸に1/tsをとってプロットを行ったものです。
rr_vs_tau.png
r2が1に近いときは、1/tsは0.005付近の値をとります。r2を減少させていくと、r2~0.9付近で、1/tsは急激に減少します。r2~0.8付近では、値にばらつきがありますが、1/tsは0.0002以下となります。さらにr2が小さくなると、最終的に巨大なクラスタが形成されるのかどうかすらわかりません。
このように、エージェントの相互作用に競合する要素を入れてやることで、意図的にノイズを加えなくとも、系の運動が秩序だったものから無秩序的なものへと変化する様子が確認できました。

最後に、vaの時間変化をもういちど見てみます。r2=1.0のときは、すぐに巨大なクラスタが形成されます。r2=0.8付近では、vaは大きく振動しながら、巨大なクラスタを形成したりしなかったりします。この巨大な振動は、じつは、系が二つの大きなクラスタに分かれて運動している様子を示しています。クラスタの衝突ごとに、vaが大きく乱高下します。衝突がうまいぐあいにいくと、クラスタの合体がおこりますが、衝突の頻度は低く、かつ適切な角度で衝突しないと合体しませんので、vaはなかなか1に収束しません。r2=0.4では、大きなクラスタが形成されるようなそぶりすらありません。最終的に巨大なクラスタになってしまうのかどうかすらわかりません。
v_a.png

たくさんある問題
Q. つーかこれ、ほんとに相転移なんですか?
A. わかりませんorz
Q. そうだとしたら、秩序変数は?
A. わかりませんorz
Q. これって、密度とか粒子数で挙動変わりますよね
A. たぶん。。。(やってません)
Q. 無秩序相のvaの挙動になにか法則性はあるの?
A. わかりませんorz
Q. つーか、いったいなにがおもしろいの?
A. アレとか、アレとか、そのへんとからみがあったらなぁ、と思って。
Q. 先行研究、あるんじゃないの?
A. 私の探し方が悪いのか、なかなかみつかりません。ご存知の方がいらっしゃれば、マジで教えていただきたいです。


参考文献

Boid にノイズを加えて相転移させた -Swarm of Trials-
今回のネタについて参考にさせていただいたSwarm of Trialsさんの記事。Vicsekモデルについて丁寧な解説があります。

Boids (Flocks, Herds, and Schools: a Distributed Behavioral Model)
Boidの生みの親、Craig Reynoldsさんのサイト。

Novel Type of Phase Transition in a System of Self-Driven Particles
Vicsekモデル。

Spontaneously ordered motion of self-propelled particles
基本的に上と同じですが、揺らぎや感受率にも言及しており、おおっ、相転移っぽいなと思わせます。さらに、XYモデルとの関連も。

Noise-induced transition from translational to rotational motion of swarms
並進運動から回転運動へのノイズ誘起相転移。なんかいろいろとバリエーションがあるようですね。arxivで読めるのはこちら。Google Scholarでぐぐると関連論文がたくさん出てきます。。。

エロゲー類似性ネットワークを複雑ネットワークで解析してみた

今回のネタは、前回作成したエロゲーどうしの類似性グラフに対して、複雑ネットワークの手法で解析してみようというもの。まあ、ぶっちゃけよくあるやつです。もしかすると誰かが既に同じことをやってるかもしれませんが、気にしない。

前回はこちら:エロゲーの類似性関係を可視化してみた
前回作ったネットワークの可視化画像はこれ。
eroge_graph090204.png

スケールフリーネットワーク

複雑ネットワークの解析の定石として、次数の分布を調べてみます。横軸に次数k、縦軸に次数分布P(k)(ある次数kを持つノードの数)をとり、両対数プロットしてみます。得られたのが次の図になります。
eroge_graph_digree_dist.png
プロットされた緑色の点は、(大きくばらついていますが)グラフ上で赤線で示した直線上に乗っています。両対数グラフ上で直線に乗るということは、
P(k)~k
のように、べき乗で表されることを意味しています。

このように、次数分布が次数のべき乗に比例するような振る舞いのことを、特徴的な次数の大きさの欠如ということに由来して「スケールフリー性」と呼ぶようです。自然界に存在するいろいろなネットワークではこのスケールフリー性が見つかっているようですが、エロゲーの類似性ネットワークにも(予想通り?)スケールフリー性が見出されました。

ここで、ネットワークを特徴づける量として、指数γに着目してみます。ふたたび上図に戻ると、赤線はk-2に比例した直線であることがわかります。すなわち、今回の結果では、γ~2となります。

参考文献1によれば、BarabasiとAlbertが最初に提案したモデルでは、γ=3という結果になったようです。このモデルは、新たに生まれたノードは、既存のノードと、その次数に比例した確率でエッジを形成するというものです。これをエロゲーの類似性グラフにあてはめると、「人気のあるゲームならどんなジャンルでもいいから構わず買う無節操な購買者」像が見えてきます。

もちろん、エロゲーのように極度に嗜好性の高い商品では、このようなことは無いでしょう。(姪少女とかが大好きな人が、お母さんは俺専用を嬉々として買うというのは、ちょっと考えにくいですよね)このように、エロゲーの嗜好性の高さは、特定のノードへのエッジの集中を緩和する働きがあると考えられます。その結果、次数分布はBarabasi-Albertが予言するものよりもなだらかになり、指数が3ではなく2となるのではないでしょうか。

むろん、参考文献1にはγ=2となるモデルも紹介されていますが、あえてもっとも単純なBarabasi-Albertモデルとの比較という形で議論しました。

スモールワールド
多くの複雑ネットワークが示す特徴の一つに、スモールワールド性というものがあります。これは、文字通り、ノードどうしの世界は小さい、ということです。もうちょっと厳密に言うと、
  • 大きいノード数のわりに短い「平均最短距離」
  • 大きいノード数のわりに大きい「クラスタリング係数」
という二つの要素から構成されています。

平均最短距離とは、あるノードと別のノードの最短距離を、すべてのノードについて平均したものです。このネットワークでは、平均最短距離は11.03でした。つまり、適当に二つのノードを選んだとき、平均11本のエッジを経由すれば、二つのノードを行き来できるということを意味しています。ノードが4000個もあるわりには、意外と短い距離で繋がっているというのが「スモールワールド」という言葉の含むところです。

クラスタリング係数というのは、友人関係のネットワークにおいて「私の友達AさんとBさんが、実は友達同士だった」確率のようなものです。友達と別の友達がこれまた友達同士だということは、それだけ自分のまわりの友人関係ががっちりとクラスターを形成していることを意味しています。今回のネットワークでは、クラスタリング係数の値は0.11でした。もしネットワークがランダムであれば、もっともっと小さい値になるはずです。


エロゲーの類似性関係ネットワークは、スモールワールド性も満たしていることがわかりました。すなわち、このネットワークは、複雑ネットワークと呼ばれる特性を満たしています。これは果たして意外なことでしょうか。いえ、そうではないでしょう。むしろ必然的に複雑ネットワークを形成していると言うべきでしょう。Barabasi-Albertの提唱したモデルは、
  1. 成長するネットワーク
  2. 新たなノードは次数の高いノードに対して優先的にエッジをはる
という二つの要素によって、ネットワークがスケールフリー性を獲得することを示しました。
エロゲー類似性ネットワークに対しては、次のような特徴があるでしょう。エロゲーは毎週発売されるので、その都度ネットワークに新たなノードが追加されます。さらに、次数の高いノードは暗にゲームの人気を示していますので、新たなノードは次数の高い≒人気の高いノードとエッジをつくる可能性が高いでしょう。これらは、BAモデルに類似したネットワークの成長機構と言えます。さらに、エロゲーの嗜好性の高さから、ノード同士のクラスタリング係数も高まるでしょう。

参考文献
  1. Albert, R., and A.-L. Barabási, 2002, Rev. Mod. Phys. 74, 47.
  2. 新ネットワーク思考—世界のしくみを読み解く
……なので、最新の動向は知りません。。

続きはこちら。
DVDの類似性関係を可視化して解析

続きを読む

ロリ姉と相対性理論

のっけからアレだが、今回はロリ姉について考察してみたい。

ロリ姉とは何か。これは2種類の解釈が可能となる。
ひとつは、血縁上もしくは社会的な関係が姉(姉的)であるが、体型が幼女な女の子である。たとえば、メガネとスーツが似合うバリバリのキャリアウーマン、でも見た目はつるぺた童顔、とか、整った顔立ちにロングの黒髪とメガネがよく似合うどこか近寄りがたい雰囲気をかもし出す風紀委員の先輩、でも見た目は小学生、とか。これはこれで味わいのあるジャンルであり、実際私も大好きだ。しかし今回の考察ではこれに関しては言及しない。

もう一方のロリ姉は、血縁上は間違いなく姉であるにもかかわらず年下である女の子である。見た目明らかに自分より年下の女の子が、おろしたての中学校の制服と初めて買ったメガネに身を包んで、上目遣いで背伸びして「こら!お姉ちゃんの言うこと聞きなさい!」みたいな感じで叱ってくれようものなら、幸せで死んでしまいそうだ。窮屈なリアル世界ではありえないシチュエーションだが、フィクション世界なら可能であろう。今回の記事では、こちらのロリ姉シチュエーションを実現するための方法を模索してみようと思う。

話をフィクション世界に限れば、魔法とか呪術とか、得体の知れないものの力でなんとかなる。しかし今回は、条件さえ許せばリアル世界でも通用する方法を考える。

まず挙げられる方法は、コールドスリープの利用である。姉を休眠状態にし、弟は通常の生活を送る。しかるべき時間が経過した後、姉をコールドスリープから復帰させれば、年下の姉シチュが出来上がる。

ガチな手法としては、一般相対性理論を駆使したタイムマシンの理論があるようだが、これは私の手に余るので割愛する。

今回は、相対性理論が予言する時間の遅れを利用する手法について詳しく考えてみたい。特殊相対性理論によれば、高速で移動する物体の時間はゆっくり進む。速度が光速度に近づくにつれ、時間の遅れは顕著となる。これを利用して姉を年下にすることができる。つまり、姉を高速で走る宇宙船に乗せ、弟は地球で普通に生活する。しばらくたってから姉を乗せた宇宙船が地球に帰還し姉弟が再会すると、お姉さんは年下になっていました、という寸法である。(科学者である母とともに宇宙へと旅立つ姉、幼いがゆえに父と地球に残った弟、旅立ちの日に泣きじゃくる弟をあやし抱きしめ再開を誓う姉弟、そして数年後の再会に胸躍らせるのだが、お互いが思い描いていた姿と違うことに戸惑う二人、そして…、みたいなシチュエーションを思い浮かべるとgood. それはさておき)

続いて、姉をロリ化するのに必要な宇宙船の速度について考えてみよう。宇宙船が地球を旅立ってから、弟の感じる時間経過を⊿t、姉の感じる時間経過を⊿t'、宇宙船の速度をV、光速度をcとすると、

⊿t'=⊿t×√(1-V^2/c^2)

という関係が成り立つ。

⊿tと⊿t'はお好みのシチュエーション、すなわち出発時と再会時の姉弟の年齢によって決まる。たとえば出発時に姉6歳、弟3歳とし、再会時に姉12歳、弟18歳とすると、⊿t=18-3=15、⊿t'=12-6=6となり、V=0.92c、つまり宇宙船は光速の92%というとんでもない速度で航行しなければならない。もう少し条件を緩めて、出発時に姉5歳、弟4歳とし、再会時に姉14歳、弟16歳とすると、宇宙船の航行速度は光速の66%となる。

再会時の年齢にこだわらなければもう少し条件はゆるくなる。出発時に姉5歳、弟4歳とし、再会時に姉40歳、弟41歳とすると、宇宙船の航行速度は光速の32%で済むが、これとて現代の技術ではとうてい達成できないレベルであり、なによりもこのシチュエーションでは萎えてしまう。私の理想シチュの実現は難しいが、ここはなんとしても未来の技術者に頑張ってもらいたいものだ。
プロフィール

null

Author:null
二次元眼鏡少女に蔑まれたいです。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
タグ

考察 統計 ネット 複雑ネットワーク 自然科学 二次元 幼女 エロゲー ネタ アニメ 百合 時事ネタ 計算 igraph R 

月別アーカイブ
カテゴリー
あわせて読みたい
あわせて読みたいブログパーツ
ブログ内検索
カレンダー
05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。